エギングロッドで一番大切なこと

エギングロッドで一番大切なポイントはなんだろう?

 これは自分のエギングスタイルがどういうものかに大きく依存しますが、僕の場合は間違いなく「ティップ」です。 


何をどう感じたいか。

 僕のエギングは夜釣りが半分を占めるので、潮の効き具合や流れをラインの動きから知ることができません。 そこで重要になるのが、手にロッドとラインを通して伝わる情報です。 こう書くと「じゃあ一番大切なのは感度じゃないんですか?」という質問が返ってきそうですが、僕はこの感度を生み出すためにエギングではティップの役割が大きいと考えています。 

 ところでエギングでいう「感度」とは何に対する感度でしょうか? 僕はこの3つに対する感度だと考えています。 

・潮に対する感度

・エギに対する感度

・イカに対する感度


潮に対する感度

 これは潮の重みや流れる方向感じる感度を指しています。例えばしなやかなティップを持つロッドとパキッとしたロッドとで比べた場合、前者は潮の重みがある場所だとティップが少し入ることで手に潮が効いている場所であることが伝わり、「ここは潮が効いている」と認識することができます。一方後者の場合は、ティップというよりもロッド全体が引っ張られて感じるので、感じ方が少し違います。 

 潮だけを考えるなら正直どちらでもいいのですが、次に考えないといけないのが「エギに対する感度」です。 


エギに対する感度

 ロッドの違いで潮の感じ方が違うことは上で書きましたが、当然潮が効いていると感じる時は、潮にエギとラインが引っ張られています。これを感じている時はフォール中ですから、イカに抱かせるためには極力変な動きをエギにさせないことが必要です。 この時重要になるのがティップです。 

 エギのフォールに合わせてティップにかかる重みが一定になるようにロッドを動かしながらフォールさせてあげると、力が釣り合うっている状態を作っていることになるので、エギのフォール姿勢が安定しているはずです。これがティップに仕事をさせることで劇的に楽になるんですね。


イカに対する感度

 エギのフォールとティップにかかる重みが釣り合った状態を保持していると、着底はもちろんしっかりわかるのですが、 着底以外にもフォール中にイカがエギを触ると、それはもうよくわかります。 カーブフォールでイカのあたりをとるのと原理は同じですが、風の影響がある場合等ではカーブフォールではなかなかエギの姿勢を安定させにくいので、この方法が良いのではと感がえています。 ショアティップランと言われる釣り方にも近いかもしれません。


最適なロッドはVarious 88L

 この釣り方に最適なロッドが、現時点では僕の中ではVarious 88Lです。それはもうティップが良い仕事をしてくれます。

 さらに柔らかいティップを求めるならYamaga Blanks Carista 86Lがおすすめです。こちらも使いましたが、柔らかいティップが88L同様に良い仕事をしてくれます。柔らかいのでシャクリ方を選ぶロッドではありますが、NANOブランクスを採用しているので柔らかいのにハリがある、素敵なロッドです。 


ロッドの感度を高めるとティップ感度は不要!?

 これまで書いてきた通り、僕はティップ感度をすごく重視しているのですが、それを凌駕する経験を実はあるロッドで体験しました。それはRipple Fisher Real Crescent 81LRを使ってのエギングでした。 このロッド、なんとPEラインがそれなりにたるんだ状態であっても着底やイカパンチがはっきり感じることができるくらい感度が良いロッドで、この体験は僕のエギングの概念をさらに広げるものになりました。 

 これなら「ラインをある程度張ってティップで感じなくても、それよりも少しライン緩めてより自然なフィールを演出しても感度を損なわずエギングができるのでは?」と考えるようになり、実際、晩秋の向かい風が強いシャローで、ラインを緩めた状態で自然なフォールをさせたことで、700gオーバーのアオリイカに抱かせることができました。抱いた瞬間、ラインはしっかりたるんでいたのですが、手元には明確にイカが抱いた感触を感じたので、良いタイミングでしっかりフッキングできていました。 

 タックルバランスはまだまだ検証が必要だと思いますが、これと同じくらいの感度を持ちつつ、ティップに適度な柔らかさがあるエギングロッドができたら、最強じゃないかという気がします。

tsurinista

tsurinista (釣りニスタ)は、某釣具メーカー社員が作る「様々な視点から釣りを楽しむための情報」が満載のメディアです。

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